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発達障がい児地域支援コーディネーター養成講座(第2回 実践編)参加 [研修レポ]

<主催> かながわコミュニティカレッジ

<講師> 横浜市東部地域療育センター 所長 大屋彰利 先生

<内容> 先生が話された内容を中心に

 今日の話の重要テーマは、その子の状況を「いかにして評価していくかが大切」でした。情報量が多く、とても紹介しきれないので、特に気になったポイントについて、レジメ以外に先生が話された内容を中心に箇条書きします。聞き取りだったり、まとめたりしているので、先生の語り口と多少異なっています。

<評価について> 

〇評価とは。その子に、どんな課題、特性があるのかをつかみ、それらに対してどのように取り組んでいくのか示す。これが評価である。

〇評価をするためには、詳細な成育歴と生活歴の聴取が必要。成育歴については、保護者がその子を育ててくるに当たり、気をつかってきたことがポイント。生活歴については、対象の子の特色だけでなく、その子を取り巻く環境面との関りを知ることがポイント。

〇発達検査(心理検査)はIQをつかむのが目的ではない。発達のアンバランスさをつかむのが目的。その検査課題に対するその年齢の平均値に対しての数値なので、以前検査した時と比べて上がった、下がったなどに振り回されてはいけない。(数値がいっしょでもその子は成長している)

〇IQはでこぼこの平均値なので、IQが低いから知的水準が低いとは限らないし、IQが平均値以上あっても、その中身にアンバランスさがあるかも知れない。 

〇検査する側は、何ができるか、できないかをつかむのはもちろんだが、検査をしているときの本人の取り組み方をきちんとみて、記録することが重要。課題を間違えた、ではなく、どのような手順で間違えたのか。こういったデータが、後の支援につながる。 

<発達障害の対応について>

〇生まれつきの機能障害は、回復という次元での治療(リハビリテーション)は出来ない。だから機能の回復を見込んでの治療ではなく、その機能を有能化していく(ハビリテーション)。デコボコのボコをサポートしてあげれば、デコも伸ばすことができる。

〇発達障害の子の問題点ばかり指摘され、ほめることができないとしたら、それは周りの大人の設定不足。その時の声かけだけでなく、ほめられるようなセッティング(環境面、プログラム、本人への提示(視覚的提示や、初めから正しいやり方を伝えるなど))を事前に考え、準備した上で、本人に取り組んでもらい、予定通り成功して、ほめる。

〇発達障害というフィルターをくぐれるように方向づけをする。フィルターとは、〇外部からの必要な情報をとれない〇自分の中の情報をうまくひっぱり出せない。その子にどんな関わり方が有効か、よく見極める。その上で、方向づけのために、支援者(学校の先生含む)、家族などの周りの大人が、その子の課題の中からまず何に取り組むのか、優先順位を共有し、的をしぼった目標設定することが必要。あれこれ一度に手をつけない。 

 他にも二次障害、事例の紹介など、盛りだくさんでした。もう一度、聞きたい講義です。 


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