視覚性短期記憶のトレーニング「絵カードボード」 [認知能力トレーニング]
<視覚性短期記憶のトレーニング>
特別支援教育士の内田です。いつもブログを見ていただき、ありがとうございます。
視覚性短期記憶(位置情報)をトレーニングする絵カードボードです。
このトレーニングで驚いたのは、視覚性短期記憶が上がることで、形をとらえる力が上がったことです。
やり方は、ボードに絵カードをはり、数秒見せたあと、伏せます。そして子どもは記憶を頼りに、自分のボードにはっていきます。
このトレーニングは難易度を以下の方法で調整できます。
①はるカードの枚数を変える
②ボードは9マス以外にも3マス、6マス、16マスを段階に応じて使用
③提示する時間を、3秒ぐらいにするか、子どもが覚えたというまで、好きなだけ見せる ④はるカードを最初裏返しておく、などです。
また、カードを取り、はるという行為が、実は記憶を失わせる妨害刺激になっています。妨害刺激は、教室で授業を受けるときに、いたるところにあります。
例えば、黒板を写すときにも、自分の視界に入る掲示物、生徒の動き、会話など、いろんなものが妨害刺激になります。
黒板を写すためには、それらがあっても記憶が失われないことが必要です。
このトレーニング自体にも多少、視覚性ワーキングメモリのトレーニング効果がありますが、更にワーキングメモリに比重を置いたトレーニングもできます。
<視覚性ワーキングメモリのトレーニング>
ボードを2~4枚用意し、それぞれにカードを分けてはっておきます。
そしてボードを順番に数秒ずつ、見せて記憶してもらいます。
そして、それらの情報を、1枚のボードに集約してはってもらいます。
これも2枚目、3枚目と新しいボードの情報が、1枚目の情報の記憶にとっては妨害刺激になります。
<効果実例>
眼球運動に困難があり、視野が狭く、形が正確に捉えられない子にトレーニングを行ったところ、4か月後に図形の模写テストにおいて著しい効果がありました。
部分部分での記憶を保持する力が高まった結果、それらの情報を統合することで、形を正確にとらえることができるようになったという仮説を立てています。
この模写テストの効果については、別のブログ記事「認知能力トレーニングの効果実例」をご参照ください(下記 リンク)。
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